移動平均で来月の売上を予測する方法|AVERAGE関数で3か月移動平均

月次の売上から来月の着地を見込みたい。近似直線で予測する方法もありますが、「直近の数か月の平均で見ればいい」という考え方をするのが移動平均です。結論から言うと、AVERAGE関数で直近3か月分を平均した式を下へコピーすれば移動平均が求まり、最新の移動平均がそのまま来月の予測の目安になります。ただし、右肩上がり(または下がり)の傾向があるときは、移動平均は遅れて低め(高め)に出ます。近似直線で予測する方法は近似直線の式をセルで使って予測値を求める方法|SLOPE・INTERCEPT・FORECAST.LINEAR・TRENDで解説しているので、使い分けも含めて紹介します。

目次

移動平均とは|月次の売上のでこぼこをならす方法

移動平均は、一定期間の平均を、期間を1つずつずらしながら求めていく方法です。たとえば3か月移動平均なら、4〜6月の平均、5〜7月の平均、6〜8月の平均、と順にずらしていきます。月ごとの細かな増減がならされるため、全体の流れが見やすくなります。

AVERAGE関数で3か月移動平均を求める方法

次の月次売上(A1:D13、単位は万円)で、3か月移動平均を求めます。A列=月、B列=売上、D列=月番号(予測のときに使います)です。

A(月) B(売上) C(3か月移動平均) D(月番号)
2 4月 420 1
3 5月 455 2
4 6月 430 435 3
5 7月 480 455 4
6 8月 510 473.3 5
7 9月 495 495 6
8 10月 540 515 7
9 11月 560 531.7 8
10 12月 530 543.3 9
11 1月 590 560 10
12 2月 610 576.7 11
13 3月 585 595 12

C列の最初の値は、3か月分そろう6月の行(C4)です。B列=売上として、C4に次の数式を入力します。

=AVERAGE(B2:B4)

「4〜6月の売上を平均する」という意味の数式で、結果は435です。これをC13まで下にコピーすると、参照範囲が1行ずつずれて、5〜7月、6〜8月…の平均になります。最後の3月の行(C13)は1〜3月の平均で、595です。範囲を相対参照にしておくのが、この数式を下にコピーするためのポイントです(相対・絶対参照はコピペで参照がずれてしまう問題の直し方(絶対参照$の使い方)を参照)。

移動平均を使って来月の売上を予測する方法

最新の移動平均(3月の行のC13)を、来月(4月)の売上の目安とします。直近3か月が平均で595万円なので、「来月も同じ水準」とみなす考え方です。

=AVERAGE(B11:B13)

B列=売上の直近3か月(1〜3月)を平均した式で、結果は595万円です。

移動平均と近似直線で予測値を比べる

同じデータを、近似直線で予測するFORECAST.LINEAR関数でも求めてみます。月を1〜12の番号(x)に置き換え、13番目の月(4月)の売上を予測します。B列=売上、D列=月番号です。

=FORECAST.LINEAR(13,B2:B13,D2:D13)

D列=月番号(1〜12の連番)を、xの範囲に指定しています。結果は625.6万円です。

方法 来月(4月)の予測 考え方
3か月移動平均 595万円 直近3か月の水準がそのまま続く
近似直線(FORECAST.LINEAR) 625.6万円 1年間の右肩上がりの傾向が続く

このデータは年間を通して右肩上がりなので、移動平均は直近の水準にとどまり、近似直線のほうが高く出ています。水準が安定しているなら移動平均、はっきりした上昇・下降の傾向があるなら近似直線が目安です。どちらが当たるかは、実際の数字が出てから振り返って、自社のデータに合う方法を選びましょう。

移動平均で予測するときのよくある注意点

  • 期間の選び方で結果が変わる: 3か月は変化に敏感で、6か月や12か月にすると滑らかですが、変化に気づくのが遅くなります。
  • 傾向があるときは遅れる: 上昇中は低め、下降中は高めに出ます。傾向が強いときは近似直線も併用します。
  • 季節性は消せない: 繁忙期・閑散期がはっきりしている業種は、直近3か月の平均で来月を見ると外れます。前年同月の数字も合わせて確認します。
  • 先頭の行は計算できない: 3か月移動平均は、最初の2か月分は値が出ません。空欄のままで構いません。
  • 空白や0があると平均が変わる: AVERAGEは空白を無視し、0は計算に含めます。扱いはAVERAGE関数の基本的な使い方|平均を求める方法と0・空白の扱いで解説しています。

移動平均で売上を予測する方法のまとめ

移動平均は、=AVERAGE(直近3か月の範囲)を下にコピーして求めます。最新の移動平均が来月の目安になりますが、右肩上がりや右肩下がりの傾向があるときは近似直線の予測と比べて判断しましょう。条件で絞り込んだ集計は、サイトの人気記事エクセル関数で条件付きで中央値(MEDIAN)を計算する方法もあわせてご覧ください。

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